会長挨拶

心理臨床実践に活きる心理アセスメントのさらなる発展をめざして

 小川俊樹先生を継いで、第9期会長を務めることになりました髙橋靖恵です。
 何卒よろしくお願い申し上げます。
 

 2020年4月7日、およそ1年前に我が国の新型コロナウィルスCOVID-19感染拡大の緊迫から、初の緊急事態宣言が発令となりました。私たちにとって、未体験の闘いが始まったのです。2020年度予定された心理臨床関係の学会大会や研修会は、通常の開催が難しく、オンライン開催や延期、休止を余儀なくされました。私たちの実践活動や大学ならびに大学院での心理検査演習、実習にも大きな影響を及ぼしたのです。
 しかし、新しい時代の中で、心の健康とは何か、適応とは何かを考える機会が多くなってきているのも事実です。また、心理臨床実践において当たり前でありました対面等での面接や心理検査が困難となる壁が生じ、倫理問題を重視しながら、いかにして対応可能か工夫を重ねた一年でもありました。このコロナ禍が経済や教育に与える影響は計り知れず、身体はもとより心の健康不安を訴えるクライエント-患者様が増加傾向にあります。

 かねてより、心理臨床実践現場において広義の心理療法・心理面接が重視される傾向にあり、心理アセスメントは、その教育、訓練においても二の次になりやすいと言われてきました。しかし、心理アセスメントは、いかなるアプローチに基づく心理療法においても、重要な見立てを提示するものです。見立ては、心理的支援の方向性を見極め、目的地を定める羅針盤でもあります。ロールシャッハ法は、心理アセスメントの際の心理検査において支柱となるものです。当該技法の習熟のみならず、テストバッテリーの組み方、導入からフィードバックまで、現場のニーズに応じた私たちの学びは常に求められます。
 私自身大会長を務めさせて頂きました本学会第23回大会では、「世代と領域が織りなす心理アセスメント」をテーマとして掲げました。日々刻々と大きく変化し続ける現代、心理臨床実践活動において、どの世代に対してどのような問題理解が必要であるのか、世代間のかかわりも含めて対人関係の在りようはどのようなものかを把握していくことが重要です。同時にその活動は、教育、医療、福祉、司法矯正、産業など幅広い領域において求められます。そこで活用される心理アセスメントも、時代のニーズに応え発展し続けていくべきでしょう。従いまして本学会での学術的研鑽と発信は、これらの実践活動をさらに発展させていく使命を担っていると考えます。
 私自身は、心理臨床実践、ロールシャッハ法を中心とした心理アセスメントの黎明期を牽引くださいました諸先生方に教育を受け、心理臨床実践において最も重要な「臨床のこころ」を涵養すべく活動をして参りました。今は、これからの指導者の皆様に、バトンを繋いでいく世代と認識しています。この繋ぐ責務を再認識し、当学会のさらなる発展のために、常任理事、理事をはじめ会員の先生方と、そして多くの心理臨床家の先生方と共に力を尽くしていきたいと思います。

会長 髙橋靖恵

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